1945-11-03 『近きより』vol.9 No.8(1945年10月号) 家永三郎責任編集『日本平和論大系 12 正木ひろし,清沢洌』日本図書センター,1994/4/25 p.254 家畜とは何であるか 家畜とは,最少限左の如き性質を持つに至った動物である (1)一定の人間の支配下に於て繁殖を続け (2)その人間の支配下より逃亡の意志なく (3)その人間のために生存し,その人間に絶対服従すること 故に家畜と野生の動物との根本的な相違点は,外形的なものではなく,精神的なものである. 一言にしてこれを言えば,家畜とは,生まれながらにして一定の人間にたいする服従心を持つ動物であると言うことが出来る