日本経済新聞 2017/11/22 43面 社会

成人誌販売を中止 イオン系7000店で

イオンが成人向け雑誌の販売を中止する方針を固めたことが21日分かった 書店を含め雑誌を扱うグループの全国7000店で来年1月から販売をやめる 傘下のコンビニ「ミニストップ」が12月から千葉市内で先行して取り組む


女性や子どもが安心して店舗を訪れるよう配慮する コンビニ各社も対応を模索しており今後こうした動きが広がる可能性がある

まず千葉のミニストップ


ミニストップの藤本明裕社長と千葉の熊谷俊人市長は21日市役所で記者会見藤本社長は「社会インフラであるコンビニの使命として誰でも安心して使える店づくりをする」と説明 熊谷社長は「これを契機に青少年や女性が快適に過ごせる取組みが広がってほしい」と述べた


イオンが販売中止する対象は「各都道府県が条例で18歳未満への販売を禁止した雑誌類」傘下の各スーパーや書店チェーン未来屋書店(千葉市)のほかインターネットでも販売をやめる 一般のほか小売店で幅広く成人誌を置くのは諸外国では珍しいとされ訪日客が多くなる東京五輪を前に対応が必要と判断した また成人誌とは別に過激な性表現が含まれる「レディースコミック」などの漫画も今後議論に上る可能性がある


コンビニ業界では2004年に成人誌のページが開かないようにシールで封をするなど自主規制のガイドラインを設けた 現在セブンイレブン・ジャパンとローソン ファミリーマートのコンビニ大手は明確に今後の対応を決めていない セブンは成人誌の売上が少い店では取扱わない一方ローソンはフランチャイズ加盟店オーナーに判断を任せている