共同通信 2017年11月21日

イオン、成人誌販売中止 来年1月から全国7千店で

イオンが書店チェーンを含むグループの全国7千店で来年1月から成人向け雑誌の販売取り扱いをやめる方針を固めたことが21日、分かった。傘下コンビニ「ミニストップ」が12月から千葉市内で先行して取り組む。女性や子どもが安心して店舗を訪れるよう配慮する狙い。コンビニ各社も対応を模索しており、今後こうした動きが広がる可能性がある


イオンが販売中止する対象は「各都道府県が条例で18歳未満への販売を禁止した雑誌類」。傘下の各スーパーや書店チェーン未来屋書店千葉市)のほか、インターネットでも販売をやめる。一般の小売店で幅広く成人誌を置くのは諸外国では珍しいとされ、訪日客が多くなる東京五輪を前に対応が必要と判断した


また成人誌とは別に、過激な性表現が含まれる「レディースコミック」などの漫画も今後議論に上る可能性がある。イオンも対応を検討中。雑誌以外の一般書籍でもコンビニなどの流通経路への依存が大きくなっている出版業界に影響が出そうだ


コンビニ業界では2004年に成人誌のページが開かないようにシールで封をするなど自主規制のガイドラインを設けた。ただ、読者を呼び込むために成人誌の表紙により過激な表現が目立つようになり、消費者から苦情が増えた


現在、セブン―イレブン・ジャパンとローソン、ファミリーマートのコンビニ大手3社は明確に今後の対応を決めていない。セブンは成人誌の売り上げが少ない店では取り扱わない一方、ローソンはフランチャイズ加盟店のオーナーに判断を任せている。ファミリーマートはオーナーの意向を重視するとともに、学校近くや病院内の店舗には基本的に置いていない 記事更新日時: 2017年11月21日 20:17 記事提供名称: 共同通信