支配する側,される側. 双方を見るべきだというのが池上さんの持論です

戦後の歴史学は抵抗した側,民衆をきちんと見ようとしました. 今は歴史学者が全体的に保守化したんですかね. 「権力者は民衆の支持を受けたから支配できたのだ」と,抵抗した側を切り捨てるところがある. 特に近年はそういう傾向が強まったように思える. 研究が細分化し,大きくものを見る目が弱まったのかもしれません. 私みたいに戦後間もなく生まれ,まだ貧しかった社会を生きた世代と,何となく豊かな社会に生まれ育った世代の差なのかもしれません.