【3面/大衆運動】原水協全国理事会での赤松事務局長の報告〈要旨〉


28日,東京で開かれた日本原水協第53回全国理事会で冒頭,赤松宏一事務局長は要旨次の報告をおこないました

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まず全国理事会招集の妨害問題について,日本原水協は6月28,29日の両日に第53回全国理事会開催の案内を出したが,草野信男氏ら一部の代表委員から,この全国理事会の開催は無効であるという文書が全国理事の皆さんに郵送されたことです. 正常の場合はともかく,重要な問題で意見の一致がない場合は,全国理事会で決していくのが民主的な組織のあり方であり,不一致ということで議論を避けると,機関は有効に処する力を失ってしまう. 会則では「代表委員が本会を代表する」とあり,原水協の機関決定に従うことが前提であります. 全国理事会が代表委員によって招集となっていますが,それは代表委員の固有の権限ではなく義務であるわけです. もし権限と勘違いして会議を開かないなら民主主義の組織が破壊されてしまいます. 全国常任理事会という全国理事会に次ぐ機関で招集が決議されたわけですから,事務局は当然,執行しなければならない. 当然,慣例に従ってやるわけであります


次に平和行進の団体旗自粛の問題です. 昨年,大阪でおきた団体旗問題で,非常に深い反省を原水協執行部としてやっていて,ことしは絶対に旗をおろさない決意で準備してきたわけです. 第52回全国理事会の基本文書にも'旗の自由を守る'と明記されています. 同じような状況が出た経過はいろいろありますが,5月28日の準備委員会運営委員会に向けて,団体旗自粛は撤回すべきである,という意見が集約されたわけですが,これを当日,正式に発言したのは新婦人,婦団連,全商連で,原水協,平和委員会の代表は撤回をいわなかったわけです


次に「持続的共闘」と「反トマホーク行動デー」について, われわれは70年代初めから国民的統一組織の実現をかかげ,77年「合意」でも国民的大統一組織をきちんとうたい,組織統一の実現によって国民的な総力を結集するという方針を堅持してきた. 総評,「禁」の側はこの合意を裏切り,分裂を固定化して「共同行動」のつみあげをいっているが,結果として総評,「禁」の認める範囲内の運動しかできないし,真の組織統一はできない. かれらの分裂路線を国民的世論で包囲し,組織統一をするという方法しかない. これが真の国民的力を結集させる方法なんだ. これが原水協の考え方です. しかし,77年「合意」の実現が拒まれているという遺憾な事態が今日あるわけです


反トマホークデーでは社会党一党支持で一体化している総評「禁」が80年代を境に安保自衛隊容認路線に入り込んでいることはすでに知られています その社会党の石橋委員長はアメリカを訪問したがトマホークのことにはまったくふれていない つまり現在の総評との団結ということでは非核三原則を真に守らせることはできない したがって総評の右転落にたいし賢明な対応をもたなければならない この方向から現在の持続的共闘反トマホーク行動の問題で対応していることを広範な国民に理解してもらうことが大事だと思う

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このあと赤松氏は,日本原水協国際部招集責任者佐藤行通氏が主宰する「反核平和戦略研究会」問題について,その「提唱」で,全国的に国際活動家のネットワークをつくっていく構想になっていることをあげ,分派的活動になっていることを報告しました