【五】社会風潮の一新


古より我が國は「神ながら言挙げせぬ國」である。これは只管(ひたすら)神命のままに随順(ずいじゆん)し、之を奉体して、生活の上に実践・実現するといふ意味で、特に不言実行を重んずる国民性を反映したものである。我々は皇国の使命を自覚し、我等の覚悟を明確にしたが、これは宏□翼賛(かうぼよくさん)の道として、我々の日常の業務と生活の上に、直ちに具現せられねばならぬ。去る月日の内閣告諭号外(こくゆがうぐわい)の中に、

凡そ難局を打開し國運の興昌を図るの道は我が尊厳なる国体に基き□忠報国の精神を益々振起して之を國民日常の業務生活の間に実践するに在り今般國民精神の総動員を実施する所以てただ此に存す