犬山市の場合 1/2


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日程第1 一般質問

◎議長(堀江正栄君) 日程第1、先週に引き続き一般質問を行います。

議員各位に申し上げます。1番、岡村千里議員から、一般質問に関する資料を配付する旨、申し出がございましたので、これを許可いたしました



1番 岡村千里議員


◎1番(岡村千里君) 皆さん、おはようございます。1番、日本共産党犬山市議団、岡村千里でございます。今、社会の情勢を見てみますと、私たちの所得が上がらない中で、消費税の増税の問題、そして年金はこれから毎年3年間にわたり引き下げられる、こういうこと、生活はさらに厳しくなっていく状況でございます。国政にしても地方政治にしても、もっと人を大切にする、そういう政策が必要であります。そういう点では、人権や生存権を保障し、平和を守るということが示されている日本国憲法を生かすことが求められていると考えております。いつも地元の方をはじめ、市民の皆さんの目線で発言をしてまいりたいと思っております。当局におかれましては、市民の皆さんの思いを十分に受けとめ、前向きな答弁をしていただきますようお願いします。


では、通告に基づき3件の一般質問を行いますので、よろしくお願いいたします。また、資料を用意いたしました。随時、ごらんください


…水質改善・浄化槽問題省略…


続きまして、2件目、平和行政についてです


毎年8月になりますと、広島や長崎で原爆で亡くなられた方への追悼式が開かれたり、終戦記念式典など、さまざまな行事が行われ、平和について多くの国民の皆さんが考える機会になっていると思われます。そこで、夏が終わったばかりのこの9月議会で、平和行政についての質問をさせていただきます


要旨1、被爆者への援助です。原爆が投下され、68年が過ぎました。被爆者の高齢化が著しいと言われております。この市内の被爆者の状況をまず把握しているのか、また、以前、犬山愛友会があったころは、被爆者の健康診断の助成をしていた経緯がございます。この犬山愛友会の解散と同時に、この事業はなくなってしまいました。私は、ぜひ被爆者の方、ご本人が希望されれば、市として補助してほしいと考えるのですが、どうなのか、以上、2点、お伺いします


◎議長(堀江正栄君)


答弁を求めます


堀場企画財政部長


〔企画財政部長 堀場君登壇〕


◎企画財政部長(堀場秀樹君)


ご質問にお答えをさせていただきます


厚生労働省が把握する被爆者数によりますと、制度開始の昭和32年には約20万人が認定され、昭和57年には約37万人と、過去最高に達した後は減少に転じ、平成24年には約20万人となっております。愛知県内では、平成25年3月末時点において、被爆者数は2,384名となっております。また、当市では、男性12名、女性21名、計33名が被爆者として認定をされております


また、当市といたしまして、現在、被爆者への直接的な支援は実施をしておりません。被爆者に対する直接的に援護措置につきましては、被爆者援護法に基づき、健康管理、医療給付、手当の支給などが実施されており、同法の趣旨からも基本的に国が責任を持って対処すべき範疇の問題であると考えております。このため、今後も市単独による直接的な援護措置は実施しない方針としておりますので、ご理解のほどよろしくお願いをいたします


しかしながら、被爆者の方々に対する支援は、保健・医療・福祉に係る直接的な財政上の支援だけで完結するものではございません。地方自治にとって求められる姿勢は、被爆者の方々の戦後68年に至るご苦労をおもんばかり、お気持ちに寄り添うことであると考えております。このため、実際に被爆者の会の皆様や原水爆禁止を推進する団体の方々が当市を訪問された際には、そのご意見やご要望内容を真摯に受けとめ、原水爆禁止に関する署名に協力するなど、平和都市宣言を実施している当市の当然の方針として、可能な限り協力をさせていただいているところでございます


被爆者の方々の高齢化が一層進む中で、ひとり暮らしの方や寝たきりなど、介護を要する方も増加しておりますが、被爆者の方々から直接お話を伺う機会を絶やさぬよう努めるなど、被爆者の方と行政とのつながりを大切にし、精神的、側面的な支援を継続していきたい、このように考えております


◎議長(堀江正栄君)

岡村議員


◎1番(岡村千里君)


犬山市の愛友会が解散となったと言いますのも、やはり高齢化で主に活動されていた方がお亡くなりになるといったことがあると聞いております。いずれにしましても、この問題はもちろん国が保障していく問題でもありますけれども、やはり市としても被爆者の方には十分配慮した、そういった対応をお願いしたいと思っております


次に、要旨2、「平和都市宣言」の効果についてです


犬山市は、昭和60年、平和都市宣言を行っております。それ以降、約28年経過しておりますけれども、どのような取り組みが行われ、その結果、どういった効果を得ることができたのかお尋ねをいたします


◎議長(堀江正栄君) 答弁を求めます


堀場企画財政部長

〔企画財政部長 堀場君登壇〕


◎企画財政部長(堀場秀樹君)

ご質問にお答えをさせていただきます。当市は、昭和60年9月11日に平和都市宣言を行っております。この宣言は、依然としてなくなることのない世界各地での紛争や、残存する核兵器の脅威に対して、唯一の被爆国としての認識のもとに、平和を願い、核兵器の廃絶のために全力を尽くすことの意思を表明したものでございます


当市では、この理念のもと、真の平和の実現に向けて、市民一人一人の平和意識の高揚を図るため、宣言以降、さまざまな平和事業に取り組んでまいりました。現在、実施している具体的な取り組みとしては、次代を担う子どもたちが、戦争の恐ろしさを学ぶとともに、平和の尊さを受け継いでいくことを目的に、小学校2校において戦争体験者による講話会と戦争に関するパネル展を実施しております。とりわけ講話会につきましては、戦争を知らない子どもたちが戦争の体験を直接聞く、極めて貴重な機会として大変意義深い取り組みであると認識をしております


また、市役所などの公共施設においても、平和記念パネル展などとして、毎年、原爆に関するパネルの展示などを実施することで、市民の皆様に対する平和意識の醸成と啓発を図っているところでございます。そのほか、平成21年には平和市長会議、平成22年には日本非核宣言自治体協議会に加盟するなど、平和を希求する意識の醸成に向け、行政として全国的な取り組みにも積極的に参加しております


昨今、戦争の悲惨さを知る戦争体験者から直接お話を伺う機会も年々少なくなりつつあります。当市といたしましては、戦争の悲惨さを風化させることのないように、宣言にある人類の平和を願い、非核、核兵器廃絶のため、市民一人一人の平和意識の高揚を図るとともに、平和の重要性を次代に継承していくよう、地道な取り組みを継続的に実施していくことこそが、宣言の理念を遂行していくことにつながるものと、このように考えております


議長(堀江正栄君)


岡村議員。


◎1番(岡村千里君)


ありがとうございました。こういった宣言は非常に大切ですけれども、年がたつと風化するということではいけないと考えております。宣言に基づき、どういった政策をするかが大切でありますし、特に子どもたちへの平和教育には一層力を入れていただきたいと思っております


では、市長に再質問いたします


市長自身の平和に対する思いと、これからの市としての平和事業における方向性についてお伺いします


◎議長(堀江正栄君)


田中市長


〔市長 田中君登壇〕


◎市長(田中志典君)


岡村議員の質問に答えたいと思います。


まず、直接答弁の前に、昨日早朝でしたけども、2020年の夏季のオリンピックが東京に決したことは、まことに喜ばしいことだと思っております。その根幹にあるのは、やはり平和ではないかと。ほかの国も立候補しておられましたけども、国内情勢や地域の紛争というような懸念や、あるいは経済危機とか、そういうものがありました。東京も原発問題や汚染水の懸念もありましたが、それを払拭する上でも、まず、平和である、その国の全体の平和行政がずっと戦後、行き届いてきたのではないか、この礎があってこそ、世界で認められたのではないかなというふうに私は理解しております


さて、私に質問がございましたが、今、堀場部長からも答弁がありましたように、まず、これは議員側からの提案もありましたけども、昭和60年の平和都市宣言実施以来、特別当市として何か行動を起こしたということはありませんでした。平成21年12月1日に平和市長会議に加盟、平成22年4月1日に日本非核宣言自治体協議会に加盟をさせていただきました


私は、こういうことが市長の姿勢のあらわれという、そういう表現は避けたいと思いますが、少なくとも公の立場のものが、議員の皆さんから提案を受け、それを形にしたという意味では、その判断と、それから姿勢についてご理解がいただけるものと思っております


さらに、個人的なことではありますけれども、私もよく戦争の傷跡がある沖縄とか、あるいは広島、これは原爆ですけども長崎、そういったところへ行きますと、必ず平和会館、平和を祈る、そういう施設に訪れます。そういうところへ行けば行くほど、戦争の悲惨さを改めて感じ、そして、行政のトップとしても、やはり何らかの形で、その平和に対する市民に少しでも理解をしていただける、そういう努力をしていかなきゃいけないというふうに考えております。そういった意味では、私ども小学校、中学校、こういうところへ今も行っておりますが、平和教育を積極的に行って、我々はもちろんですけども、子どもたちにとにかく戦争の悲惨さ、そして平和の尊さ、こういうのを語り継ぎ、訴えていかなきゃいけないというふうに考えております


これからも日本が平和であるからこそ、世界の先頭に立って、我々が今、享受できるこの幸せを、世界の皆さんにアピールしていきたいというふうに思っております



以上、答弁とさせていただきたいと思います


◎議長(堀江正栄君)


岡村議員



◎1番(岡村千里君) 全体的に犬山市の平和行政につきましては、よく取り組まれているというのが私の思いであります。さまざまな施策とともに、平和団体との懇談にも応じている、そういう姿勢について、大変ありがたく思っております。日本は、先ほども答弁にもありましたが、唯一の被爆国であり、その認識から平和を願い、核廃絶のために力を尽くすということは、本当に大切であると思っています。今後もさらにこれを発展させていくということを期待しております


次に、要旨3、自衛隊協力会事業への教育委員会共催についてです



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