【原爆は『核被害のない世界』の象徴として使われなければならない】防弾少年団のTシャツは果たして愛国心の象徴なのか

2018-11-13 06:48 http://japan.hani.co.kr/arti/politics/32095.html


@yukiさんの投稿後半はハンキョレの記事を参照


…[前半省略]…


■韓国人被爆者「原爆写真は光復の象徴ではない」


しかし 波紋が広がる中 テレビ朝日の出演取り消し措置や日本極右団体の在特会の動きに対する批判とは別に 光復を記念する象徴として 人類の悲劇である「原爆写真」を使うのは適切でないという声もあがっている。1943年 日本の広島で生まれて被爆被害を受けた第1世代韓国人被爆者のシム・ジンテ韓国原爆被害者協会陜川支部長はハンギョレとの電話インタビューで「原爆写真は光復の象徴として適切ではない。韓国は被爆者2400人以上が依然として生存している国だ。原爆が'痛快'なことではないはずだ」と指摘した


日本の放射線影響研究所は 原爆が爆発してから2カ月から4カ月の間に死亡した被爆者が 島で9万〜16万6000人 長崎で6万〜8万人と推算している。さらに韓国原爆被害者協会の説明と日本内務省情報局の資料などを総合すると 1945年8月に日本の広島と長崎に2度投下された原子爆弾によって被爆した70万人の被害者のうち朝鮮人は7万人程度と推定される。朝鮮人被爆者は4万人以上が命を失っており3万人だけが生存し このうち約2万3000人が朝鮮半島に戻ってきた。2018年基準で大韓赤十字社に登録された国内の原爆被害者は2344人で平均年齢は83歳だ


原爆の被害を被ってから70年が経ったが 韓国人被爆者らは昨年になってようやく公式に法的支援を受け始めた。昨年から施行中の「韓国人原子爆弾被害者支援のための特別法」は原爆被害者の実態調査や医療支援などを法制化した韓国初の原爆被害者公的支援制度だ。ただし原爆被害が受け継がれたとされる子世代や孫世代の被害者に対する実態調査や医療支援策などは同法に盛り込まれなかった


■韓国は原爆被害当事国「光復フレーム」に閉じ込められてはならない


このため慶尚南道陜川(ハプチョン)にある「平和の家」のイ・ナムジェ院長は 原子爆弾の投下で多くの朝鮮人が殺傷され、韓国も原爆被害で苦しんだ被害当事国にもかかわらず韓国社会が広島・長崎原爆に対する「光復フレーム」に閉じ込められ むしろ核兵器そのものの非倫理性には鈍感になっていると指摘した。陜川は韓国の被爆者の70%の出身地であることから「韓国の広島」と呼ばれている


イ院長は「韓国社会は原爆が解放をもたらしたという『光復フレーム』に閉じ込められている。これは核兵器そのものの非倫理性に鈍感であるだけでなく原爆の被害者性を国際社会に訴える日本のフレームにも閉じ込められる結果をもたらす」と指摘した。イ院長は続いて「原爆は『光復の象徴』ではなく『核被害のない世界』の象徴として使われなければならない」と指摘した


韓国人の原爆被害者が人類の悲劇である原爆被害と共に植民支配の被害を同時に受け二重の悲劇に苦しんだことに注目すべきという指摘もある。2004年 翰林大学医科大学のジュ・ヨンス教授が被爆者約2800人を対象に健康診断と郵便設問調査を行った結果 原爆被害1世代のがん発生率と鬱病の発生率は一般人よりそれぞれ70倍と93倍高く 第2世代の半数が10歳未満の年齢で死亡した事実が明らかになった。ジュ教授は「防弾少年団が原爆によって(朝鮮半島は)光復がなされたという意味でTシャツを着たならば それは不適切な表現だ」とし「原爆による大量殺傷はそれ自体で人類の悲劇であり 特に韓国の原爆被害者らが 植民地被害と被爆被害という“二重の悲劇”を半世紀以上にわたって一人で背負ってきた当事者であることを考えると、さらに不適切と言わざるを得ない」と話した


■核問題だけは「ナショナリズム」を超えるべき


今回の議論を通じ、広島と長崎の原爆による解放と独立という「ナショナリズム的構図」を越え、「核兵器の非倫理性」というより幅広い問題提起へと認識を広げるきっかけを作るべきという声もあがっている。


翰林大学日本学研究所のオ・ウンジョンHK研究教授は「(テレビ朝日の)出演取り消しは間違っている。極右が(防弾少年団のTシャツを)嫌韓の口実としている」と指摘しながらも、「しかし、同時に韓国が原爆問題について過渡に被害者と加害者の構図に閉じ込められているのではないかと思う」と指摘した。オ教授は「核兵器は基本的に人類の最も悲劇的な破壊だった。日本人らの死を解放の喜びが込められた万歳写真と並べるのが果たして適切なのかについて考えなければならない」とし、「原爆が日本の降伏を多少早めたかも知れないが、結果的には不要な殺傷だったという歴史学界の議論もある。もう少し省察的で繊細な世界史的歴史認識をもとに、核問題だけは“ナショナリズム”を超える必要がある」と説明した イム・ジェウ記者


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「原爆は『光復の象徴』ではなく、『核被害のない世界』の象徴として使われなければならない」