教育勅語唱歌集

【出典】日本大學精神文化研究所・日本大學教育政策研究所 編集兼發行『教育勅語關係資料 第五集』1977/9/30 301〜316頁

教育勅語唱歌

    目次



□ 訓示 明治廿八年十月卅一日 文部大臣 芳川顯正


□ 御依頼の唱歌集の序 物集 十月廿九日


□ 緒言 明治廿九年十月卅日 農美重由謹識


(註記: 以下歌詞と楽譜=17曲(「君が代」を別に数えると16曲),原本に「□ n. 」は無い)


君が代


□ 1. 教育勅語拝讀の歌


□ 2. 日本國の歌


□ 3. 忠君の歌


□ 4. 孝行の歌


□ 5. 慈愛の歌


□ 6. 友愛の歌


□ 7. 信義の歌


□ 8. 恭儉の歌


□ 9. 博愛の歌


□ 10. 勸學の歌


□ 11. 遵法の歌


□ 12. 義勇の歌


□ 13. 誠実の歌


□ 14. 耐忍の歌


□ 15. 貞操の歌


□ 16. 愛國の歌


教育勅語拝讀の歌

♪=96 (C調長旋法)


1♪ 綾に賢き天皇(すめらぎ)の


下したまへる勅語(みことのり)


万代(よろづよ)までも限りなき


國の□(教: をしへ)の基(もとい)なり


2♪ 皇祖皇宗(とほつみをや)のみをしへの


我日の本の國の道


拳々(こころに)服應(ふかくひめおき)て


進てゆかんもろともに


3♪ 萬(よろづ)の民の進むべき


道のしるべの勅語(みことのり)


をろがみまつり勤(いそ)しみて


大御心(おおみこころ)に荅へなん

孝行の歌

♪=96 (G調長旋法)


♪心尽くしておほしたて 育てたまへる親の恩


仰(あふ)げば高しいかでかは 雲いる峯も及ぶべき


♪心を尽くしいたはりて をしへたまへる御恵を


思へば深しいかでかは 千尋の海も及ぶべき

忠君の歌

♪=108 (F調長旋法)


♪すめら皇國(みくに)に生れきて


御代(みよ)の恵の朝露に


うるほふ民はおこたらず


つくせよはげめ君のため


♪ 豐榮(とよさか)のぼる日の本の


御代の光りの朝日かげ


うくる民草おこたらず


つくせよはげめ國のため

♪尽くせよ 禿げめ 君のため 尽くせよ 禿げめ 國のため[*1]


恭儉の歌

♪=108 (D調長旋法)


♪ 吉野の河の源も 葎(むぐら)のしづく萩の露


かりそめごとも慎めば 高きほまれぞあらはるる


♪ 恭と儉との徳をもて 身のほどほどに盡くすべし


聳ゆる木には風ぞふく おごる人こそ危うけれ

耐忍の歌

♪=108 (壹越調(C)律旋法)


♪ 雨さへ風さへ凌ぎ得て 千代もかはらぬ呉竹の


たかき操をこころとし 忍びがたきを忍びなば いかなることかなさざらん


♪ 霜さへ雪さへ凌ぎ得て めでたく咲や梅の花


たゆまぬ操をこころとし 忍びがたきを忍びなば いかなることかなさざらん

貞操の歌


♪=108 (壹越調(C)律旋法)

♪ 櫻の匂ひ桃のこび 月のかつらはたをるとも 松の操を守らずば 花の姿も何かせん


♪ 讀書わざに勤しみて いかに心をみがくとも 操の徳を守らずば世にたつかひやなからまし

遵法の歌


♪=108 (E長調旋法)


♪ 我大君のしろしめす おきてただしき國の憲 遵ひまつりもろともに 國安かれとつくすべし


♪ 世界はひろしひろしとも 萬の道にみだれなく おきてただしき日の本の 國の憲こそ尊とけれ

愛國の歌

♪=88 (G長調旋法)


♪ 見よ日本(やまと)の國は 山も秀でて水清し 麗しや麗しや 此景色


♪ 見よ四季のながめは 月雪花も美しき おもしろやおもしろや ああたのし


♪ 見よ山のみか人の心も麗はしき わすれなよわすれなよ 國の道

義勇の歌


♪=96 (G長調旋法)


♪ 君と國とに捧げたる 身は死にてこそ譽あれ 其赤心(まごころ)を人問はば 朝日に匂ふさくら花


♪ 公に奉じて義に勇む 皇御國(すめらみくに)の國人の 其赤心を人問はば 朝日に匂ふさくら花


♪ あだなみいかによせくとも 義勇にかたまる秋津洲(あきつしま) 天地のあらん其かぎり 動くためしぞなかりける


♪ 義を見て進む同胞(はらから)が まもれる國は日の本ぞ 月日巡らん其かぎり くもれるためしぞなかりける

さらに入力中 刮目して待て


*1:紹介者の空想になるが … 教育勅語を【朕思はず屁をひつた 爾臣民臭かろう 皇運のために我慢せい】と読み替えた(教育勅語の本質を読み取った)少國民たちが嬉々として歌った事だろう…「禿げ」は東條英機を指す