千葉県総合教育センター 所蔵図書公開の建前について/千葉県総合教育センターについての資料から
■[*1]「千葉県教育行政50年史」編集委員会編集『千葉県教育行政50年史』「千葉県教育行政50年史」編集委員会,2003/03/31【県立中央図書館郷土資料室「C3732/4//」】 p.521-p.552
第9章 県立教育機関 第6節 千葉県総合教育センター
p.538では次のように謳っている
6 資料普及
(1) 教育図書・資料等
教育図書, 資料, 雑誌, 教科書等の収集閲覧供与等に関する事業は1948年の千葉県教育研究所開設以来一貫して整備拡充が図られてきた. 1984年4月, 千葉県総合教育センターの発足に伴って, 飛躍的に拡充が進み今日に至っている
教育図書は, 教育課題への対応を考え, 計画的な整備をしている. 受け入れ冊数と累計は表1の通りである[以下, 表は略す]. 教育資料は, 表2のとおり, 年間ほぼ1000件が各機関, 組織から寄せられている. これらは所定の分類基準に基づき, 整理・配架して広く県民一般の利用に供している
定期刊行物(雑誌)の受け入れは表3のとおり, 1998年現在84種である. 貸出し[*2]図書数, 入館者[*3]数は表5,6のとおりである
これらの図書および教育資料の利用促進を図るため■年より蔵書・資料のデジタル化[*4]を進めコンピューターによる検索を可能にし利用便宜の向上を図っている…
以上の説明は, 2003年3月時点では
◎「資料普及」を千葉県総合教育センターの業務の一つとして位置付け[研修や教育研究と並列されており, それらとは別次元の業務とはされていない]
◎「資料普及」を図書館的な機能と呼んでいる
ように読める
■千葉県総合教育センター特別支援教育部『ヒント集 内容紹介リーフレット ユニバーサルデザインの考え方に学ぶ どの子も「わかる」「できる」をめざす支援の工夫』千葉県総合教育センター
【千葉県立中央図書館郷土資料室「C374/76//」】に添付されているA4両面カラー印刷の『カリキュラムサポート室/皆様の教育活動を支援します/千葉県総合教育センター 本館1F』
冒頭は以下のとおり[*5]
視聴覚教材
…略…
図書資料
図書資料が閲覧できるサポートルームは3つの部屋で構成されています
●101号室…県内教員による各教科等学習指導案長期研修生研究報告千葉県公立学校教員採用候補者選考問題千葉県各市町村から発行された刊行物
●102号室…各種教科書教育月刊誌学級経営授業づくり等の教育図書
●103号室…国・都道府県・大学・各種研究会等から発行された刊行物
*豊富な教育資料が揃っているので教材研究等にとても役立つ部屋になっています
研修室の提供
サポートルーム3室とメディアルーム1部屋どの部屋も事前に予約を入れると小グループ(10名程度)の研修や会議に利用することができます
A102号室「教育書/教科書など」開架に見付けた学校図書館関連の書籍
渡辺暢惠[のぶえ]『実践できる司書教諭を養成するための学校図書館入門』ミネルヴァ書房,2009/08/20
渡辺暢惠小柳聡美和田幸子齋藤洋子『学校司書と先生のためのすぐできるブックトーク〜小中学校高等学校のわかりやすいシナリオ集』ミネルヴァ書房,2012/03/31
片岡則夫『なんでも「学べる学校図書館」をつくるブックカタログ&データ集〜中学生人の探求学習から〜』少年写真新聞社,2013/09/14
稲井達也・編著『新しい教育をつくる司書教諭の仕事 第II期-3 授業で活用する学校図書館/中学校・探求的な学習を目ざす実践事例』全国学校図書館協議会,2014/08/04
本棚隣に並んでいるのは
長谷川邦義『学校経営を活性化する学校事務の実践』学事出版,2010/08/31
藤原文雄『「学びの環境デザイナー」としての学校事務職員/教職協働で学びの質を高める』学事出版,2011/08/15
【教師力】と表示された棚には[*6]
星幸広『先生!親ってそんなに怖いんですか?親対応の基本中の基本』立花書房,2010/01/15
中嶋郁雄『そのクレーム,うまい教師はこう返す!』,2010/07/16
全体にA102号室開架教育図書には『授業力アップ〜』『誰でも成功する〜』『教師のスキルアップ〜』みたいなマニュアル本[笙野頼子の名付た『説教師カニバット』本]と昇格試験対策本[教育開発研究所http://www.kyouiku-kaihatu.co.jp/なんて出版者は初めて知った]が目立つようだ[*7]
図書館法・教育法・教育行政関連では
窪田眞二・小川友次『平成22年度版 教育法規便覧』学陽書房,2009/08/26
等
■森田保『千葉県の図書館』三一書房,1998/06/15
【千葉県立中央図書館郷土資料室「C01/3//」】 p.51「千葉県総合教育センター・視聴覚センター」
「図書館」をどう定義しているのか検討が必要だが, 第三者が「図書館」としている一例.
□公式HP http://db.ice.or.jp/nc/
□千葉県総合教育センター利用案内 A3 3つ折リーフレット『みんなで取り組む千葉の教育 千葉県総合教育センター夢あふれる「ちばっ子」の育成-「教育立県ちば」プランの実現を目指して-』
*1:「■」は県立中央図書館郷土資料室の資料, 「□」は千葉県総合教育センターでいただいた資料または職員さんからの口頭説明, 「図書館」または「資料室」の運営規定を見せてほしいと求めたが, 口頭説明しか得られなかった
*2:2016年現在図書貸出しは行っていないことはカリキュラムサポート室HPに明示されている
*3:「入館者」という言葉は図書館の位置付けを前提しているが…実態は図書館とは言い難い
*4:オンラインビューワーで閲覧できるようにデジタル化しているのか書誌情報をデータベース化しているのかは不明, 授業実践記録はPDFで読めるようだが, 教育図書・雑誌については多分,後者と思われる
*5:この文書が教育関係者だけを対象としているのか一般の県民も対象としているのかは分からない(配布先次第だろう)が, 内容から, 後者と考えてよいだろう
*6:この2冊はクレーマー指南書としても使えるかもしれない…立花書房って警察関係だけではないんだ
*7:昇格試験対策本くらい自分で買えよ