関連参考図書*3

■ D.E.リップシュタット, 滝川義人 訳 デーブ スペクター序 『ホロコーストの真実 大量虐殺否定者たちの嘘ともくろみ』上・下 iSBN:4765250997 (恒友出版 1995) 各 ¥1650+税



■ マイクル・シャーマー, 岡田靖史 訳『なぜ人はニセ科学を信じるのか UFO,カルト,心霊,超能力のウソ』 iSBN:4152082127 (早川書房 1999/02) ¥2,625+税

[おび] われわれの内に潜む,まがまがしくも組織化された暴力的性格 - 十字軍や魔女狩り, 奴隷制, ホロコーストなどをもたらした性質 - から逃れる方法はふたつしかない. 道徳的な節度もたしかに不可欠な要素のひとつだが, それだけではとても十分とはいえない. では第二の土台となるものは何かとなると, それはきっと精神の理性的な部分からもたらされるにちがいない. (中略) 人間の本質において, 理性はただ占める割合が大きいというだけではない. それは悪徳や, 感情に支配されて突発的な群衆行動へ走らないための, 内なる救済手段でもある. 懐疑主義は組織化された非合理主義への対抗手段であり - そして, それゆえに社会と市民の良識になくてはならないものなのだ - スティーヴン・ジェイ・グールドの序文より

□ マイクル・シャーマー, 岡田靖史 訳『ハヤカワ文庫 NF280 なぜ人はニセ科学を信じるのか 1 奇妙な論理が蔓延するとき』 iSBN:4150502803 2003/08 ¥735+税 http://www.hayakawa-online.co.jp/bookbody.asp?MENUID=03&ORDER_CD=90280

[奇妙な論理が蔓延するとき] 占星術,超能力,心霊体験,ダウジング,祈祷療法……科学的根拠はまったくないのに, 科学を装って人を欺くのが「ニセ科学」. しかし、その「騙しのメカニズム」は驚くほど似かよった手口を用いたものだ. 懐疑の心を忘れずに, 絢爛多彩なニセ科学ウォッチングをお楽しみください

□ マイクル・シャーマー, 岡田靖史 訳『ハヤカワ文庫 NF281 なぜ人はニセ科学を信じるのか 2 歪曲をたくらむ人々』 iSBN:4150502811 2003/08 ¥735+税 早川書房 http://www.hayakawa-online.co.jp/bookbody.asp?MENUID=03&ORDER_CD=90281

[歪曲をたくらむ人びと]「進化論は間違っている」「ホロコーストなどなかった」. これらの主張はどこがおかしいのか? 本書では進化論を目のかたきにする創造論者対科学者の法廷における議論と, ホロコースト虚構論主張をつぶさに見ていくことで, 歴史や科学的主張の歪曲を目指すニセ科学の手口を明かします

鵜飼哲『シリーズ・道徳の系譜 償いのアルケオロジー』 iSBN4-309-24198-0 (河出書房新社 1997.10.16) ¥1,575+税 http://www.kawade.co.jp/bookdata/bookdata.asp?ISBN=4309241980 ISBN:4309241980

ゆるしえないものをゆるすことはどう可能なのか --. 著者が思想にとっての重要なテーマを現実の政治的課題をてらしあわせつつ読みとくブリリアントな思考の戦闘宣言

■ 松浦寛『ユダヤ陰謀説の正体』 iSBN4-480-05823-0 (ちくま新書 1999/11/20) ¥660+税 [2004/10/01現在 版元品切] http://www.chikumashobo.co.jp/cgi-bin/books_search.cgi?mode=det&keyword=ISBN4-480-05823-0 ISBN:4480058230

ユダヤの陰謀」から「UFOと第三帝国」「ガス室はなかった」まで, 反ユダヤ主義の妄説が跋扈している! 歪められたユダヤ像をトンデモ本の世界からあぶりだす

nihuneの日記 id:nihune:20050811 書評を参照されたい. 「左右」の問題ではないことについては鵜飼哲『シリーズ・道徳の系譜 償いのアルケオロジー』も参照.


■ マイケル・バーカン著 林和彦訳 『現代アメリカの陰謀論 黙示録・秘密結社・ユダヤ人・異星人』 http://www.sanko-sha.com/sankosha/editorial/books/authors/M_Barkun.html http://www.sanko-sha.com/sankosha/editorial/books/items/157-4.html 三交社 ISBN:4879191574 ¥2,800+税 原書タイトル: A CULTURE OF CONSPIRACY - Apocalyptic Visions in Contemporary America

ジム・キース, デーヴィッド・アイク, ミルトン・クーパーなどをはじめとする現代アメリカの著名な陰謀論者たちの理論と人物像の紹介を中心に据えながら, 最新の「新世界秩序」陰謀理論の形成過程とその宗教・文化的背景や構成要因などを詳しくフォローする. 最も包括的な陰謀理論アンソロジーとして第一級の根本資料であると同時に, 現代アメリカの知られざる大衆文化の側面を興味深く伝える貴重な一冊.

「邪悪な秘密の権力」の強大さに強迫的な関心を抱き, その真の正体追跡に邁進する(陰謀)論者たちの, 眩暈を起こしそうな多種多様な言説を丁寧に拾いながら, それを育む現代の宗教・政治・文化の危険な体質を鮮やかに照射する

■ ロバート・イーグルストン, 増田珠子 訳, イ・ヨンスク 解説 『ポストモダン・ブックス ポストモダニズムホロコーストの否定』 http://www.iwanami.co.jp/cgi-bin/isearch?isbn=ISBN4-00-027077-X
iSBN:400027077X C0310 (岩波書店 2004/09/28) ¥1,500円+税

[解説 イ・ヨンスク マジョリティの「開き直り」に抗するために 目次]
1 ポストモダニズムホロコースト否定論
2 否定論の暴力性
3 「暴力の予感」におびえる者たち
4 マジョリティの「開き直り」戦術


[おび] 果てしない相対主義を歴史にもちこんでユダヤ人大量虐殺の事実を否定する言説を助長したのはポストモダン思想なのか? 歴史家をよそおい, 執拗に世間の耳目を引こうとする否定論者の策略を暴きながら, ポストモダン思想が歴史について投げかける問いかけこそが, ホロコースト否定論と戦うえで強力な武器になることを説く.


■ J.P.サルトル 安堂信也訳『ユダヤ人』(岩波新書 旧青227 1956/01/16 古書価 ¥100.-) 原著 REFLEXIONS SUR LA QUESTION JUIBE 1947

[訳者まえがき より] サルトルは二千年来のユダヤ人迫害の原因が, 決して被害者側には見当たらず, むしろ加害者側にあったことを明らかにします. 上は聖書から下はヒットーラまで, 反ユダヤ主義は, ユダヤ人の背中に, すべての社会悪の責任をなすりつけ, 選民的全体主義をうちたてる手段であったというのです.[p.ii]