歴史教科書はどうすれば是正できるか 國際倫理調査会 http://kokusairinri.org/contents8/

結論から申せば, 政府は文部科学省が教科書の内容を検定する際の「教科用図書検定基準」の社会科の中に規定されている, いわゆる近隣諸国条項『近隣のアジア諸国との間の近・現代の歴史的事象の扱いに, 国際理解と国際協調の見地から必要な配慮がなされること』という項を削除することである.

これは昭和57年6月26日, 文部省が歴史教科書の検定で「侵略」を「進出」に書き替えさせたとマスコミ各社一斉に報道された新聞の誤報がもとで, 中国や韓国から我が国の歴史教科書の検定に対する執拗な内政干渉があり, これに屈した当時の鈴木内閣は8月26日, 宮沢喜一内閣官房長官の談話をもって, 政府の責任において是正する旨発表し, それをうけて文部省は同年11月25日「教科用図書検定基準」に『近隣のアジア諸国との間の近現代の歴史事象の扱いに国際理解と国際協調の見地から必要な配慮がされていること』との1項目を追加規定し, さらに 「具体的事項についての検定方針(案)」を発表したことである.

教科書検定基準の中のこの条項こそがその後の社会科教科書に対する政府の検定方針となって, 日本は侵略戦争をし, 南京で大虐殺をし, 朝鮮人を強制連行をした等など, 自国を悪逆非道な国家とした自虐的内容の歴史教科書を検定合格させる根拠となったのである.

従ってこの条項が削除されることで, 当然ながら当時文部省から検定審議会に出された「具体的事項についての検定方針案」もその実質的遵守理由をなくし, 文部科学省教科書検定も昭和57年以前の検定方針に返ることとなる.

これでこそ日本の歴史に誇りを持てないような記述の誤りは検定によって修正され, 学習指導要領に添った, 明るく正しい歴史教科書となることである. この教科書検定基準から近隣諸国条項を削除することは世論の盛り上がりと政府の断行が求められるものであるが, 避けて通れない最も重要で確実な教科書是正への解決の近道なのである. - 文責 半本 -