【1954/10/30(8面)千葉版】

対潜航空基地を意図

防衛庁官房長 陳情団に円満解決を回答


【茂原飛行場問題】茂原を海上自衛隊の航空基地として使いたい旨, 防衛庁が年度計画で発表したことから, 基地反対運動に立ち上がった地元飛行場接収反対同盟の代表者谷木, 御須両市議, 葛県開拓者連盟委員ら9人は29日午後2時防衛庁で門叶官房長官と会見, 約分にわたり防衛庁の基地設置についての方針を質した上, 反対の陳情書を出した


一行は千葉代議士に連絡の後, 官房長官との会見を行ったものだが, 多くの住民が反対署名した陳情書を出し


【1】飛行場として設置する地域には現在戸の開拓者が入植しており, 設置のために生業を奪われる


【2】この地区は文教地区であり飛行場設置は文教を守るためにもよくない


【3】飛行場が復活することになれば折角統合した自治体が再び分断される危機におちいる


【4】現在地元では都市計画が進められており, 飛行場を復活させることになれば大きな打撃を受ける


との主な四点につき反対を強調したのに対し門叶官房長官


「対潜航空基地として考えられたものだがまだ案を出したという程度である. できれば実現させたいと思っているが, この場合には, 関係者ともよく話し合い, 了解の上でことを円満に解決する方針である」


と答えた


なお陳情団は今後更に情報を集め, 反対の運動をやる予定であるという