赤旗 No.143-2面(1933/6/21) 挑發者香川の除名に關する決定


メーデー闘争の前後我黨の指導的同志並に東京市組織の一角を襲つた検挙が極めて「計畫的」なものであることを看破した黨中央委員會は「秘密活動の發覺した場合にはその原因を探究せよ」と云ふ32年テーゼの指示に従つて, この原因を徹底的に追求して敵階級から我黨に潜入せるスパイ挑發者香川(或は水原)を摘發し得た. かくて黨中央委員會はスパイ香川を我黨から除名追放することを決定する. 憎むべきスパイ水原は断乎たる階級的大衆的制裁によつて断罪されなければあらぬ

黨中央委員會は, 香川の憎むべき裏切りを暴露し, 黨員大衆が,スパイ,プロボケーターに對する闘争において更に一段とボルシエヴィキ的武装を固めることを望む


[…挑発的行為(1)から(13)省略…]


同志諸君!!


我々がスパイ水原の策謀を摘發し, その除名追放を決定するに當つて, 特に次のことを強調する


スパイ・プロヴケーターに對する闘争は, 決して「奴はあやしい」と云ふ流言をまき勝手に連絡を切つたりすることではなく, あらゆる政治的偏向, 黨活動の妨害, 歪曲に鋭敏に武装することである. 同時に, 彼らの策謀の餘地がないほど, 黨規律, 黨の非合法的規律を嚴守することである


同志諸君!!


黨の活動經営・部落に向け黨の思想的組織的鞏固化を促進し「勞働の經験」や「農民の出身」をただ誇つている小ブルジョア的分子でなく, 眞の健全なる勞働者を大膽に採用し, 黨のボルシエヴイキ化大衆化の方向を歩め!!佐野・鍋山の挑発的, スパイ的陰謀と闘争し, 天皇制秘密警察が, 黨に潜入させようとする, スパイ, 挑発者を粉碎し, 断乎たる革命的處分によつて, 黨を防衛せよ!!我黨は, 彼らのいかなる策謀も, 双葉のうちに看破摘發し, 彼らの潜入の余地なきボルシエヴィキ的大衆黨の建設をもつて, 人民革命を準備するものである,

[1933年]6月15日

日本共産黨中央委員會