渡辺政之輔「無産階級から見た朝鮮解放問題」


大正12年4月1日発行『前衛』改題『赤旗』(せっき)創刊号において解放運動者に対する表題のごとき質問に対する回答として載せられたものである…編者注


【質問】日韓併合されてここに13年, 朝鮮民衆に対する日本の帝国主義的資本の搾取と圧迫とはいよいよ増加し, これに対する朝鮮民衆の反抗と闘争はますます白熱化しつつあります. 日鮮の無産階級は, この問題をいかに理解し, いかに解決すべきであるか. 当高見の一端を御洩らし下さいますならば, はなはだ光栄です[*1]



近時の朝鮮独立運動は, 単なる独立運動でなく, 無産階級解放の色彩が極めて強く現れて来たのである. ゆえに我々日本の無産労働者は, 朝鮮の無産労働者を援けねばならぬ


□朝鮮に対して一切の隷属的, あるいは圧迫的企図を廃絶すること


□朝鮮の全土から軍隊, 憲兵, 警察を撤去すること


等の要求を, 我々日本のぷろれたりあは, ぶるじょあ政府に向って提出し, その要求を実行させなければならぬ




【出典】渡辺政之輔『左翼労働組合の組織と政策 併・戦略問題の要項』而立書房,1972/09/05 p.184

*1:『左翼労働組合の組織と政策 併・戦略問題の要項』而立書房,1972に質問はないため,荒堀広編集『渡辺政之輔集』新日本出版社,1986より引いた