若葉公民館図書室『中沢啓治/平和マンガシリーズ』汐文社

【交通】JR千葉駅または千葉銀前(バス料金片道310円)から京成バス【02】系統御成台車庫行き小倉団地入口下車・ホームセンター向「若松中学校」看板の道、進行方向左手側



汐文社HP:http://www.choubunsha.com/products/9784811379715.html



1:『いつか見た青い空/上』


2:『いつか見た青い空/下』


初出:『赤旗日曜版』連載1978/01/01(第1回〜1979/03/25(第65回)[*1](6頁が連載一回分にあたる)



原爆投下時に川に潜っていた国民学校5年生の源三と弟の順次は熱線を免れるが,妹の信子は酷い火傷をおい,栄養失調と火傷により死んでしまう,順次はサツマイモをくすねて食べているところを殴り殺される……以下『赤旗日曜版』1978/10/08(連載41回)より


我が家の焼け跡に立つとつい1ヶ月前には貧しいながら父と母・弟・妹と過ごしていた楽しい日々ばっかりが甦ってむしょうに悲しくなった. わしは声を張上げて泣いた. そして反対に怒りが沸き上がってきた. 原爆を投下したアメリカも憎かったが, 天皇のためだ日本のためだと言って戦争を勝手に始めわしらを地獄のどん底に突き落とした日本の戦争指導者を一人残さず殺してやりたいと思った. おどりゃ わしゃ戦争を起こした奴等を許さんぞ ぜったい許さんぞクソタレションベンタレ大バカタレなあにが天皇じゃなにが大日本帝国じゃクソクラエじゃこんな酷い姿にしやがって…わしはやたらわめき散らして焼け跡を掘り返した. だが,父と母の骨さえみつからなかった


3:『ユーカリの木の下で』


初出:集英社週刊少年ジャンプ』連載1977年


(外枠の)漫画(母の葬儀のため本堂源二は息子・信二(小学校5年・顔は『ゲン』)を連れ、25年ぶりに広島に帰り、信二に戦争末期を語り聞かせる)中漫画(国民学校5年の源二=『ゲン』顔・バリバリの軍国少年の1945年4月からピカまでの活躍)の主人公=源二(ゲン顔)をバリバリの愛国・軍国少年とした『はだしのゲン』の対抗漫画(ブレヒトの「対抗劇」参照)、退役軍人【桶屋の尾形のおっさん】が斬首・拷問・略奪など秘蔵写真を見せながら南京攻略の武勲を自慢する凄惨な場面あり[*2]



4:『ゲキの河/上』


5:『ゲキの河/下』


初出:秋田書店月刊少年チャンピオン』連載1975年


【未完成・下書き】大日本帝国の国家犯罪を告発する/中沢啓治『ゲキの河』
id:dempax:20140411



6:『おはよう』


初出:集英社『別冊少年ジャンプ』1971年



7:『お好み八ちゃん』


初出:集英社『別冊少年ジャンプ』1971年



8:『野球バカ』短編集(アマチュア野球チームを主題とする3作品他計5作品)


初出:秋田書店月刊少年チャンピオン』連載1973年



9:『悪太郎


初出:集英社『別冊少年ジャンプ』1971年



10:『男なら勝利の歌を』


初出:集英社週刊少年ジャンプ』連載1969年



11:『グズ六行進曲/上』


12:『グズ六行進曲/中』


13:『グズ六行進曲/下』


初出:集英社週刊少年ジャンプ』連載1969年?[*3]




14:『進めドンデンガン/上』


15:『進めドンデンガン/下』


初出:秋田書店月刊少年チャンピオン』連載1975年


【物語】主人公ガン太(『はだしのゲン』の近藤隆太=原爆で亡くなった弟・進次の顔)は日本一の看板書きを目指している,一緒に上京したデン吉(ゲンの顔)は料理人を目指したが今はヤクザの使いっパシリのシンナー中毒となっている. ガン太は夢の島(ゴミ処分場)にサーカスが棄てた糞詰まりの象を助け、元動物園の飼育担当・アル中の平吉(敗戦間際に担当の象ドンを餓死させたトラウマでアルコールに溺れている)の指導を受け象(餓死させた象と同じくドンと名付けられた)を飼う. デン吉はヤクザの借金を象を渡すことで清算しようと計りガン太はヤクザに刺され入院する. 入院の費用を稼ぐためデン吉はボクシングのチャンピオンに挑戦する→『あしたのジョー』的展開へ…ガン太の応援と泣き声でデン吉はチャンピオンを倒す. 象のドンが街で暴れたため警官隊が出動→『仁義なき戦い』的展開へ…警官隊に包囲されたガン太・デン吉・平造・ドンは筏で東京湾へ逃げ出し市原に漂着する. 漁師・竜一に助けられたガン太たちは竜一の脳腫瘍の息子・洋平の希望で洋平を乗せたドンを空に飛ばす. 洋平が亡くなり二人の若者と平造・竜一・ドンは夢を持って竜一の船でインドに向かう……というハチャメチャなお話,隆太ファン向け



16:『げんこつ岩太』



17:『ある日突然に』短編集


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初出情報(掲載年・掲載紙誌)は毎日文化センター広島編『はだしのゲンを英語で読む』毎日新聞社 p.301 中沢啓治 ◎作品目録による


『はだしのゲン』を英語で読む



中沢啓治/平和マンガシリーズ』以降のマンガは『広島カープ誕生物語/上下卷』汐文社,1994年のみ→『中沢啓治著作集(1)広島カープ誕生物語』DINO BOX,奥付け2014/04/30 [*4]


中沢啓治著作集 1 広島カープ誕生物語


さらなる著作集攻撃が繰り出されるのか?……おとろしいのう/楽しみじゃのう


*1:ちゅうことは県立図書館郷土資料室の『赤旗縮刷版』1978年1〜12月 (12月では終らない)で 読めるのだ 読めた (1978/01/01 と12/31正月編成を除いて)16面と17面見開きの下1/3の空間…1971年同じく『赤旗日曜版』に『チンチン電車の詩』連載

*2:三光作戦は日本側の用語では治安粛正掃討……詳しくは防衛庁防衛研修所戦史室『北支の治安戦1/2』朝雲新聞社、笠原十九司『日本軍の治安戦/日中戦争の実相』岩波書店等を参照

*3:◎作品目録での標題は『燃えろ!!グズ六』

*4:amazonでプレミアが付いている