しんぶん赤旗 no.23791 2017/09/23 12面【読者の広場】

暗唱が出来ず級長を解任に

    神戸市 UY(85歳)



教育勅語」と言えばわたしには嫌な思い出があります 私の小学生時代は4年生からは「勅語」を暗唱させられました


私の父は小学校の先生をしていて かつての教え子の男性が「戦争に行く召集令状が来ました」と多くが報告に来ていました 父は「大君のために 戦死をしてはいけない 産んでくれたお母さんのために生きて帰って来なさい」を送別の言葉にしていた事もあり[*1]、私は「天皇のための勅語は覚えることはない」と思い 熱心に暗唱はしませんでした


私は5年生の時に全員投票で「級長」になりましたが「級長が教育勅語を暗唱出来ないのはこの組の恥である」と一学期で交代させられました その後の投票で私が入っても 先生は私を「級長」に任命しませんでした


当時の旧制中学の入試は「口頭試問に勅語が出る」と言われていました。入試に「勅語で実践していることがあるか」と聞かれて「兄弟仲良くしています」と答えました。中学の「軍事教練」で「勅語が暗唱出来ない」と何回も殴られました

*1:天皇のために 死んではいけない」と読むか「天皇のために死んでは いけない」と読むかで意味はがらりと反転する