『産經新聞』2015/10/10(土曜日)1面トップ記事の見出…「南京大虐殺」記憶遺産へ/中国, 対日攻撃の新材料

(1面 1-8)【国連教育科学文化機関(ユネスコ)記憶遺産に中国が登録申請していた「南京大虐殺文書」が登録される見通しとなったことが9日, わかった. 日本政府関係者が明らかにした.「慰安婦関係資料」の申請は却下される方向となった. これらの方針は, 新規登録の可否を判断する国際諮問委員会(IAC)がユネスコのボコバ氏に勧告した内容で, ボコバ氏も追認したという. 近くユネスコが正式に発表する = 3面に「済州島にも慰安婦像」, 25面に「偏向教育拍車」…本文略…】


(1面 5-5)[解説]世界記憶遺産 【歴史的な文書や絵画, 映像フィルムなどを保護し, 広く公開することを目的に, 1992年から国連教育科学文化機構(ユネスコ)が始めた事業. 世界文化遺産無形文化財と異なり, 国際条約に基づかず, 個人や団体でも申請できる. 登録済みの遺産は301件(2014年1月時点) 国内では福岡県田川市などが申請した「山本作兵衛炭坑記録画・記録文書」,政府が申請した「御堂関白記(みどうかんぱくき)」,「慶長遣欧使節関係資料」の3件が登録されている】


(1面中央 1-2)【歴史戦】日本ユネスコ拠出金凍結も/本来の目的にそぐわず「断固たる措置取る」


(3面【総合】5-8)【歴史戦】韓国・済州島でも慰安婦像/日本公館前大学生ら計画(ソウル=藤本欣也)[…本文略…](1面参照)


(25面【社会】1-8)偏向教育,拍車懸念も
審査非公開,反論機会なく


(25面 1-6)記憶遺産「南京」登録見通し[*1][写真説明]【南京に入城する松井石根大将=昭和12年12月】[*2]【日本の小中学校の教科書では「南京事件」について, 各社によって記述の濃淡はあるものの, 中国側の主張を一方的に記述することはない. ただ,ユネスコのお墨付きを得ることで, 学校現場では一部の教師が中国側の主張を強調するなど偏向教育に拍車がかかる懸念もある


現在使われている教科書では「南京事件」は全社に記述がある. 歴史的事実が固まっていないため「さまざまな見解がある」とする抑制的な記述をする教科書がある一方,いまだに「南京大虐殺」の用語を使うなど中国寄りの教科書も残っている


小学校では「虐殺」の言葉は使われておらず「全体像については今なお議論が続けられている」といった記述もみられる


中学校では事件については欄外で「さまざまな見解があり, 今日でも論争が続いている」と補足する教科書があり, 平成28年度から使われる教科書では, 事件の記述そのものがなくなるケースもあり, 正常化に向かう傾向にある


高校では本文で「南京大虐殺」を使った教科書が複数あるが中国側が主張する「30万人の犠牲者」説については学者の間では「30万人は誇大な数字と考えられている」とする記述もみられる


教科書の記述に濃淡がある中, 学校現場ではユネスコ登録への懸念も広がる


福岡県立高校で日本史を教える男性教師(45)は「教師の中には南京事件のように事実関係がはっきりしていない話を教える人もおり,そうした人たちが記憶遺産に登録されることで,ますます活発化する恐れがある」と指摘. その上で「考え方が中立的な教師でも,ユネスコへの登録により悪い方向に引っ張られることが懸念される」と強調した


教科書会社関係者は「ユネスコによる登録決定を根拠に南京事件の記述を増やす教科書もあるのではないか」と話している】

*1:この記事は「事実の報道」というより「今後の予測」敢えて肯定的に呼んでも「論評」であるに, 執筆者名のない無署名記事, 怪文書の一種だね

*2:中国が申請した「虚偽資料」の写真とその説明ではなく,「南京入城式の松井石根」を添える意図が分からない. 中国が申請した入城式の写真は侵華日軍大屠殺遇□同胞紀念館掲示の「12月17日日本軍挙行占領南京入城式」[早乙女勝元編『母と子でみる49 ふたたび南京へ』p.51, 又は 中国第二歴史とう案館『侵華日軍南京大屠殺図集』(簡体字)江蘇古籍出版社,1997/10 p.49 図I-124「12月17日日本軍挙行占領南京'入城式'(騎馬の先頭が松井石根…多分こんな意味の説明)」]のはずだが, 産經新聞に載っているのは, この写真とは異なる(門からの距離・行進と撮影者の位置関係などが微妙に異なるのは別の写真であることを意味するが…決定的な違いは松井直後に続く人馬の数…オリジナルでは人馬の地面にうつる影が4組,産經新聞掲載の写真では一人馬). 松井石根に続く朝香宮陸軍大将はじめ3人を修整して消した写真が添えられている(個人情報への配慮その他の理由で報道写真に修整が加えられる事は珍しくないが, 最低限,修整が加えられている事を明示するのが仁義であろう). 産經新聞用語でいう大日本帝国謹製「虚偽写真」, 産經新聞の自虐表現なのかしらん