【河野克俊・海幕防衛部長】捜査中なので申し上げられない

新聞記事より抜書き.
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「調査中」繰り返す海自幹部ら イージス艦衝突事故 2008.2.19 10:38 http://sankei.jp.msn.com/affairs/disaster/080219/dst0802191040010-n1.htm

河野海幕防衛部長は「東京湾近郊は漁船が多いということは心得ている. 航路も通常通りだった」と釈明. だが,衝突の角度や当時の速度,レーダーに漁船が映っていたのかなど事故原因と関係することについては「調査中」を繰り返した.

一方で,河野海幕防衛部長は「私の知る限り(昭和63年に横須賀沖で発生した)潜水艦『なだしお』の事故以来,(相手の船の)乗組員が行方不明になる事故は記憶にない」と沈痛な面持ちで語った.

引き続き,石破茂防衛相が会見で,「捜索活動に全力を尽くし原因究明に努める」と述べるとともに,「なぜこういうことが起こったか正確に把握することが必要. 極めて残念で遺憾」と語った.

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衝突12分前に「清徳丸」視認,レーダー員に伝えず 2008/02/21 03:00 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080221-OYT1T00005.htm

見張り員が灯火を確認したことが当直士官らに伝えられたかどうかについて,河野部長は「確認していない」とした. あたごは衝突前,速度約10ノット(時速18キロ)で航行していたため,最初に視認した灯火との距離は数キロ離れていたとみられる.

あたごはその後,約10分間にわたり自動操舵を続けていた. 河野部長は「一般論として,最初に視認した時点で回避行動を取れば十分に回避できた. 自動操舵のままにしておくのはおかしい」と述べ,あたごの行動が不適切だった可能性を示唆した.

一方,あたごでは事故当時,当直の乗組員約10人が艦橋や甲板などで見張りにあたっていた. 目視による見張り員3人のほか,艦橋内には水上レーダーの画面も映し出されていたが,事故が発生するまで,レーダーを担当していた乗組員は,清徳丸と接近していることには気づかなかったことも判明. もし12分前に見張り員が視認した情報がレーダー員に伝わっていれば,適切な回避行動ができた可能性もある.


石破防衛相は19日の自民党国防部会で,あたごの乗組員が清徳丸を確認し,回避行動として急制動をかけたのは事故1分前で,間に合わずに衝突したと説明していた.

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「空白の11分間」混乱の海,僚船とのニアミスも 2008/02/21 03:04 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080221-OYT1T00010.htm

海自関係者によると,イージス艦など海自艦艇では通常,日中は2時間30分,夜間は2時間おきに交代する当直体制が一般的. 事故発生は19日午前4時7分だったが,同4時はちょうど交代する時間帯. 防衛省内には,交代時に何らかの影響で見張りが手薄になった可能性を指摘する声も出ている.

河野克俊・海幕防衛部長は「この船が午前4時に当直体制を交代したかどうかは,捜査中なので申し上げられない」と明言を避けている.
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ホーム > 防衛省自衛隊について > 自衛隊の活動 > 護衛艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事案情報 http://www.mod.go.jp/j/news/atago/index.html

[関連]

大臣会見概要 2008/02/21 http://www.mod.go.jp/j/kisha/2008/02/21.html

報告書等 > 海上自衛隊補給艦「とわだ」の航泊日誌誤破棄事案について(中間報告)*1 http://www.mod.go.jp/j/sankou/report/2007/1029b.html

*1:中間報告が並んでいるが迅速な判断と行動ができない連中に軍事を任せるのは危険極まりないことだ