『塵劫記』ぢんこふき をさつそく購求.

吉田光由/大矢真一 校注『塵劫記』(岩波文庫 青24-1 isbn:4003302419 定価700+税)

継子立は 189頁 ままこだてのこと

校注者注によると『徒然草』にさかのぼるお話らしい. どこだったかのHPによればイスラムキリスト教徒版もあるとの由.



本書, 校注者解説の一行目を読んで, 笑ってしまった. 日本独自の文化を自慢したくてたまらない「つくる会」な人だったら激怒しちゃったりするかしれない.

わが国の数学は,すべて他国から移入したものを基礎に成長した (岩波文庫 青24-1 大矢真一 校注『塵劫記』解説 p.255)

つくる会」な人を激怒させるというのは,もちろん,あたしの勝手な読み取り. 『塵劫記』各問題につけられた注によれば その問題の起源が中国の数学書であったりインドの仏典であったりするわけで, 大陸・半島を介しての日本列島と世界との交流を実証している.


≪あたし個人に独特な文化≫なんてものは文化ですらない以上, 物真似とささやかな工夫・発展が大事なのだ. 演習書の問題を書き写し例題の解答をかきとりし,たまには別の解をさがしてみたり.


Free Software Foundation の尊氏 R.M.Stallman isbn:4756142818 しかり, 音楽の世界でいえば 尊父 J.S.Bach しかり. *1



 

*1:演奏家兼作曲家であった J.S.Bach は 村のおまつりのダンス・ミュージックだとか葬式の音楽だとかを ぱくって(引用して)変形/変奏し, それを現在のような記譜法で残した. そのおかげ ファクシミリ版の形で , あたしは インベンションしたりソナタとパルティータしたりさせてもらっている