以下「世界平和と核兵器廃絶をめぐる国際論争」(p.255-p.259)から抜粋引用する
世界平和と核兵器廃絶をめぐる国際論争(抄)
ソ連は,アフガニスタン侵略がまねいた国際的な批判と孤立から脱け出そうとして,ソ連共産党第26回大会(81年)で決めた「80年代の平和綱領」と名付けた外交政策への支持を求める書簡を,各国の共産党や世界の平和団体・民主団体に送りつけました. ソ連の書簡は,アフガニスタン軍事介入を当然のこととしたうえ,核軍拡の悪循環を助長する「軍事力均衡」論の立場に立ち,核兵器全面禁止をはじめ,世界平和の重要課題を欠落させたものでした.
党は81年6月の返書で,これらの点を批判し大会決定への支持を求めたりソ連に批判的な見解に「反ソ主義」のレッテルを貼ったりする態度は自らを指導党と見なす思想に根ざすものだと厳しく指摘しました. そして,世界平和の基本課題として
(1)民族自決権の擁護
(3)通常戦力の大幅な削減
(4)外国軍事基地の撤去・外国軍隊の撤退
(5)軍事同盟・軍事ブロックの解消
(6)真の集団安全保障体制の確立
(7)紛争の話し合いによる解決
という7項目を示し社会主義を名乗りながらアフガニスタンを侵略したソ連の行動を「社会帝国主義的誤り」と批判しました. 諸外国の共産党がソ連の「平和綱領」を支持するなかで,これを正面から批判した日本共産党の態度は,国際的にもきわめて重要なものでした.
[…以下省略…,抜粋引用おわり]