朝日新聞1997/01/27夕刊 2面 公娼制度巡る発言 梶山官房長官 報道に不快感


梶山静六官房長官は27日の記者会見で,元従軍慰安婦に関連する自らの発言が日韓首脳会談でとりあげられたことについて「正当に書いていただければ良いが(記者の)自分の判断を交えて書かれるのは大変迷惑だ」「一部の方々が日韓関係を悪くしたいという意思があったかわからないが,結果としてそういうものをもくろんだというなら反省をしてほしい」などと述べ,発言を伝えた報道機関に対し不快感を表明した. そのうえで梶山氏は「首脳会談で少しでも不快な思いと韓国国民に誤解を与えたことは私の不徳の致すところで心からお詫び申し上げる」と述べた


梶山氏は発言の真意について「日韓にまたがる慰安婦問題を申し上げたのではない」と述べたうえで「戦争中の時代,貧しいために公娼制度があった. やむを得ず自分の体を売らなくてはならない立場に追い込まれた経済的な弱者がたくさんいた. 軍隊が外地に行くにしたがってそういう方も進出していった」と語った. 教科書に元従軍慰安婦問題が記載されていることについては「慰安婦問題も当然取り上げるべきだ」との考えを示した