梶山官房長官【1997/01/24】朝日新聞1997/01/25 3面/総合「慰安婦問題では時代背景考慮を」官房長官が認識示す


梶山静六官房長官は24日夕,元従軍慰安婦問題に関連して「中国に行ってきた中山太郎さん(元外相)と今日,慰安婦の問題などについて電話で話した. 今,声高に言っている人たちは,その時代背景について習っているわけではない. 当時,公娼制度があったということを知らない. 私たちより上の世代は従軍慰安婦といってもそれほど驚かない.(公娼になったのは)多くは貧しくて金のためだったんだろう. 戦地に行くと加給金がもらえるということもあったし,最後には徴用とか徴発があったんだ. 背景も知らずにそういうことだけを教えるのはどう思うか」などと述べた


従軍慰安婦問題を考えるにあたっては当時の時代状況を考慮する必要があるとの認識を示したものとみられる. 首相官邸で記者会見した後,記者団に語った


この梶山氏の発言の趣旨について,木寺昌人秘書官は同日夜,梶山氏の指示を受けたとしたうえで「発言の内容は中山氏に聞いた話を紹介した」との梶山氏の言葉を記者団に伝えた