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19日調達庁松本連絡調査室長は県庁で高沢渉外広報課長に面会, 軍と地元側で懸案となっている山武郡豊海射場, 安房郡嶺岡レーダー基地, 東葛飾郡白井航空基地の補償問題につき調達庁側の意向を次のように伝えた


【1】豊海射場免税運動で話題を投げた個人の陸上補償は民家の被害程度が客観的に纏まれば予算の許す範囲で補償する. 補償方法についてはこれを直接被害とみるか, 間接被害とみるかで変わってくるが, 特損法は適用されないので, 結局見舞金に落着くものとみられる


【2】白井航空基地の浄水桶からの汚水が水田に流れ込んで問題になっている. 今までは稲作の減収具合を纏めて国に申請していたが, 今後は総理府指示50号の「施設区域の提供に伴い耕作物を接収する場合は補償金が出る」を適用, この条項に沿って応急対策を■てる


【3】嶺岡レーダー基地, 白井航空基地と同様基地の汚水が丸山川に流れ込み, これを飲料水にしている農畜物や住民から簡易水道を設けるよう要求が出ていた. 調達庁は8月に現地調査を行ったところ, 排水施設に多少, 欠陥が認められた. 軍はこれを了承して, 近く排水施設の大改修を行い, 汚水を完全に吸収する計画を■てている