都民各位に告ぐ


大詔を奉じて挙國一家、あくまでも国体の護持と民族の名誉を保全せんが為、吾等都民は左の事項を実践し速かに新日本の建設に邁進せんことを望む


昭和20年8月26日


東京都長官 廣瀬久忠



【1】秩序の保持


聴きかじりや想像で、軽はずみなことを言ひふらしたり浮足たった行動をとることなく、常に政府を信頼しお互いに信じあひ助け合ひ、吾が國古来の家族制度と隣保相助の精神を発揮しどんな時でも秩序を保持して大國民の襟度を示しませう。



【2】食糧の増産


尺地寸土も剰すことなく、各自の手で耕して食糧を増産すると共に食用野草を採集しまた料理の仕方や、食べ方にも一層の科学的検討を加へて不足を補ひませう。



【3】手持金の貯蓄化


戦後の経済秩序を乱すも、締めるも、お互ひ國民のお金の使ひ方一つできまる。どんな立派な経済政策でも國民の理解ある支持がなくては、成攻(ママ)しない。手許に余分な現金を持たず思ひ切った貯蓄を続けて、戦後経済の安定をはかりませう。



【4】街の清浄化


皇都は聖地である。焼跡や空地なども速かに整理し、ポスターや貼紙の様な物をはがし、常に街を浄めて清新なるみやこの建設に発足しませう。



【5】服装の粛正


戦争は終結したからといつて、ほつとした甘い気持で浴衣がけの着流しや、だらしない風体をする時ではない。特に婦人は折角身について来たモンペを常用し、男子は機敏な働に便利な身なりでうんと働きませう。




特殊慰安施設協会の募集を探してたら、なんか少し、トンデモが見つかった。