『日本共産党の八十年』

ソ連解体後、ソ連共産党の秘密資料が公開され、かつて党指導部にいた野坂参三にかかわる一連の疑惑が報じられました。調査の結果、野坂が、戦前、コミンテルンで活動していた山本懸蔵らを敵につうじた人物とする立場の告発をおこなって、無法な弾圧に加担したこと、そして、戦後、日本に帰国した後も、ことの真相を隠す工作をおこなっていたことがあきらかとなり、野坂もこれらの事実をみとめました。野坂の行為は、重大な党規律違反であり、党は、92年12月、野坂を党から除名しました。その後、ソ連側の資料によって、野坂が日本への帰国にあたってソ連共産党への内通者となっていたこともあきらかになりました。





ソ連の秘密資料の公開は、ソ連覇権主義の巨悪の実態を内部から解明する道をひらくものともなりました。不破委員長は、これらの秘密文書を分析して、日本共産党と日本の革命運動にたいする干渉攻撃の全貌をか干渉者自身の資料によって、系統的にあきらかにしました。【……】





日本共産党中央委員会日本共産党の八十年』p.265